2020年8月30日
私 heliumuは、この日を以ってラブリーマイエンジェルCITYくんを卒業します。
2019年6月に購入し、お盆に納車されてから早くてもう1年が過ぎました。
心境の変化があったからとひとまとめにしても良いのですが、だいたい次の3つの理由から手放すことを決めました。
- 金銭面の苦痛
- 趣味の変化
- レアモノで所有欲を満たしている自分への嫌悪感
1つ目は新社会人にありがちな単純な話。
もとより金銭の管理が苦手なため、借金が積もり積もってしまったからというもの。
2つ目はこれから始めようとしている趣味の話。
Twitterをご覧いただきすでにご存じの方もおられるかもしれませんが、
最近ミニバイクでサーキットを走ることをはじめました。
そのためのトランポとして、また人から借りているNチビを置く場所としてCITY(カブリオレ)は役不足のため。
3つ目は私の性格の話。
人と被りたくない、ビッグウェーブには乗りたくない、異常な天邪鬼の塊。
CITYくんを そんな考えを体現するための道具にしてしまっている感が嫌で嫌で、もっと大切にしてくれる人に乗って欲しい。
そういうことです。
(・・・高い車に乗っている人も"自分を見せるための道具"みたいな心理状態ってあるんだろうか。)
納車されてからというもの、いろいろなところに行きました。
長野経由で地元に帰り、新潟に遊びに行き、2019年の年末には人生初四国へ渡りました。
どんなもんかなとメーターを見ると、1万kmは走っているみたいです。
車中泊のようで車中泊ではない中途半端な感覚、3日ぶっ飛ばせば振動やフニャフニャの足回りで吐きそうになったこと、130km/hで新東名を走ればウインドウとホロの隙間から漏れてくる雨。
いい思い出どころか、こんな感覚はこの車でしか体感できない大切な時間でした。
もとより現状引取で購入しましたが、納車後3日でぶっ壊れたことも懐かしいですね。
速攻で切れたエアコンベルト変えて、ついでにタイベルとウォーターポンプ変えて、まともに走り出したのは購入後3ヶ月経ってからでした。
動きがあったのは2020年8月23日
この日のお昼過ぎ、現車確認希望のかたと落ち合って、不具合箇所見たり、炎天下の中オープンで試乗したり、CITYくんへの愛を語ったり。
息子さんが整備士をされているようで、ビデオ通話を織り交ぜながら現車を確認いたしました。
そうこうしていると「購入します」とのお言葉をいただき、トントンと話が進みます。
苦しい生活と 何台も持っているバイクとの兼ね合い、これ以上貧乏人が維持しても朽ちていくだけだという当たり前の事実。
あぁこれで楽になれると思うのもつかの間、私の心の中には、CITYくんと過ごした1年ばかりの記憶の走馬灯がちらつきます。
その心模様、まさしく夏の空のような。
去り際、アクセルを踏む足とハンドルを握る手からは、いつも以上にCITYくんの感触を感じました。
この奥ゆかしくもシビレるような車とお別れするのは間違いであり正解でもあり、それはきっと私の身体が一つしか無くて稼ぎが少なくて、住む場所もまた関係していて、つまり売ると売らないの間で日々疲弊していく精神を今すぐに手放したかったからに他ならない。
私はCITYくんを売ったのではなく、私の未熟な精神を手放したに過ぎないのだ。私はCITYくんを売ったわけではない。きっとまたCITYが手元に転がってくるはずだ。そう信じて明日を生きよう。
CITYくんは沖縄で、私はコンクリートジャングルで暮らそう。
共に生きよう。